用語解説・メモ

アンティークグラス・Antique Glass
マウスブロー技法(手吹き技法)で制作されたステンドグラス用板ガラスです。
溶解炉で温めたガラスを、空中で吹竿を回しながら息を吹き込む工程を繰り返し、
最終的に、円筒形のシリンダー型にします。
出来上がったシリンダーをガラスカッターで切り開き、
炉に入れてやわらかくなったところで平らにしていきます。
約600mm×750mmの大きさになります。

オパックグラス・Opaque Glass
Opaque=不透明
Double Flashed Glass ダブルフラッシュドグラス
直訳すると2層被せガラスという意味です。
マウスブロー技法で作られたガラスの一種です。
クリアのガラスの上に薄い不透明ガラスの層を被せ、
その上に色ガラスを被せた3層構造になっているガラスです。
不透明〜半透明で乳白色あるいは色の付いたガラスで、
ステンドグラス用ガラスの中でも、金赤やストリーキー系に次いで高価なガラスです。

オパールセントグラス・Opalescent Glass
ここでは、ステンドグラス用ガラスについて解説しています。
オパールグラスと言われることもあります。
不透明タイプの乳白色系で、2色または、3色(トリプルカラーグラス)を組み合わせてあります。

アメリカの有名な宝石商ティファニー家のルイス・コンフォート・ティファニーによって
19世紀末に開発されたオパールのような光彩を放つガラスです。

このガラスの誕生で、絵付け技法で陰影付けをせずに、ガラス自体の色を活かした
絵画的なティファニースタイルのステンドグラスが生まれました。

グリザイユ・Grisaille
ペインティングパウダーの一種で、主成分は酸化鉄です。
ステンドグラス制作では、絵付け技法の線描きや陰影付けに用います。
色は、黒から褐色、モスグレー、アンバーなど有り
濃淡を利用して表現します。

メーカー及び グリザイユの品番により焼成温度が異なりますが
ガラスの表面に離型剤の痕跡の残らない620度程度で焼成します。

故意に、ガラスに棚板・離型剤の痕跡を残すように更に高温で焼成する場合も有ります。

ガラスに焼き付く温度は、個々のグリザイユの焼成温度を確認して下さい。

酸抜き
フッ化水素でガラスの表面を溶かし、エッチングする技法。一枚のガラスの中で部分的に色を変えたいときなどに行う技法で、古くから行われています。フラッシュドグラスを使用します。

シーディーグラス・Seedy Glass
シード(泡)を多く入れたガラスのこと。
泡の量で、表現が異なります。
normal seedy < medium seedy < heavy seedy

バリケード・Variegated Glass
ガラス板1枚の中に数個の大きな気泡があり、気泡の中が透明に抜けているアンティークグラス

フラッシュドグラス・Flashed Glass
ガラス板の片面に、紙のように薄い別の色ガラスを重ね、一枚に仕上げた被せガラス。
濃い色でも透明度が高く、綺麗なガラスが多いです。

ロンデル・Rondel
宙吹きで作る丸い形をしたガラス材料で、中心に、ポンテと呼ばれる竿の跡があります。

 


  • youtube
    アンティークグラス製造工程
    LambertsGlas(R) The art of making glass
     [youtube]http://youtu.be/nUQDeHogcnw[/youtube]